芝浦工業大学の先進地域視察に参加しました 2025年12月26日
本校は、芝浦工業大学が主催する先進地域視察プログラムに参加しました。本プログラムでは、宇宙・ライフサイエンス・スタートアップ支援といった最先端分野の現場を訪問し、最後に芝浦工業大学にて学校混在のグループによる振り返りと発表を行う、非常に学びの深い一日となりました。
最初に訪れたのは、将来宇宙輸送システム株式会社です。講師の島田氏からは、「起業とは何か」という問いを軸に、ロケット開発や宇宙輸送ビジネスの現状と将来像についてお話を伺いました。ロケット開発は7~8年、あるいはそれ以上の長期的な視野で進められるものであり、技術力だけでなく、社会への発信やマーケティングの重要性が強調されました。また、島田氏ご自身の多様なキャリアを通して、アントレプレナー(起業家)とイントレプレナー(企業内起業家)という二つの生き方の違い、タイミングを見極める力、チームで事業をつくることの難しさと大切さについて、率直な言葉で語っていただきました。
次に訪問したのは、日本橋を中心にライフサイエンス分野のイノベーションを支えるLINK-J(一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン)です。ここでは、「イノベーションとは新結合である」という考え方のもと、技術・資金・人材・アイディアといった「点」をつなぐことで新しい価値が生まれることを学びました。製薬企業とAIスタートアップの強みと弱みを補い合う事例などを通じ、オープンイノベーションの意義を具体的に理解する機会となりました。また、登壇者の中西氏からは、留学や進路選択を通したご自身の経験を踏まえ、「自分の居場所をいくつ持てるか」「世界をどれだけ広げられるか」という、中高生にとって示唆に富むメッセージが送ら、本校生徒も積極的に質問していました。
三つ目の見学地は、豊洲のインキュベーション施設「LIFESTYLE LAB TOYONOMA」です。ここでは、大学発スタートアップを含む起業支援の仕組みについて学び、記憶に関するサービスを展開するスタートアップ企業の事例紹介を通して、起業とスタートアップの違いや、学生・若者でも小さく始められる現実的な起業の形を知ることができました。大学選びと起業支援の関係、中高生向けビジネスコンテストの紹介など、将来を考える上で具体的な情報も数多く提示されました。
見学の最後には芝浦工業大学に戻り、本校、実践女子学園中学校高等学校、芝浦工業大学附属中学高等学校の生徒が混在するグループを編成し、一日の学びを整理・共有しました。学校の枠を越えた対話を通して、それぞれが感じた気づきや疑問を言語化し、発表することで、学びをより深いものへと昇華させる時間となりました。
本視察を通して、生徒たちは「社会とつながる学び」や「将来の選択肢の多様性」を実感するとともに、自分自身の進路や生き方について考える貴重な機会を得ました。今後の学習や進路探究に、この経験が生かされることを期待しています。









