生徒の活動レポート

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「モヤる」言葉に振り回されたくない! ことばの特別ワークショップを開催しました。 2024年11月25日

 共同通信社や朝日新聞社のウェブメディア「withnews」で記者・編集者として勤務された経験がある、新語・造語ウォッチャーの神戸郁人(かんべ・いくと)さんをお招きして、特別授業を開催していただきました!
 日常生活のいたるところにあるちょっと「モヤモヤ」する言葉…。コミュニケーションをとりたいのに、本当に伝えたいことが伝えられないと、すれ違いや対立の原因にもなってしまいがちです。

 神戸さんからは、【人財】、【ホワイト案件】…などのよく使われる現代社会に溢れている当て字(啓発言葉)や造語について解説していただきました。生徒たちも「確かに…!」「聞いたことあるかも」と、深くうなずいていました。生徒たちも、言葉の意味に「モヤモヤ」したり意味が分からなかったりする場面も多くあるようです。
 ワークショップでは、そうした「モヤる」言葉について、ディスカッションをしました。

「【反抗期】とか【みんなやってる】とか、雑にまとめられちゃう感じがするよね」
「【これ1つで効果がある】って、本当?って思うよね」
「必要以上のカタカナ用語も、本当の意味が分からなくて…」
など、改めて考えてみると、たくさんの「モヤる」言葉に囲まれていることに気づきました。
 そんな現代で、「モヤる」言葉とどのように付き合っていくのか、神戸さんと生徒で考えていきました。
「自分に自信を持てば、言葉に流されない!」
「大切な人の自分に向けられた言葉はしっかり聞くようにしたらいいのでは?」
「逆に、自分もその意味を受け入れてみるのもアリかも」
と、生徒の等身大の意見に、神戸さんも驚いていらっしゃいました。

 言葉は、時代によって新たに生まれ、また変化していきます。誰の立場で書かれているのか、裏に書かれた本音は何かを知ることで、「言葉の真意」を知ることができるものです。神戸さんからは、「モヤモヤしたことがある人は、どうしてだろうと知るきっかけにしてほしい。モヤモヤしたことがない人も、相手がどう感じるか知ることで人間関係に活かしてほしい。」というお話をいただきました。
 今回の授業で言葉について考えることで、自分と向き合い表現する方法のヒントになったはずです。ぜひ、今後の学校生活や勉強、社会に出てからも活かしてくれることを期待しています!

神戸郁人/ライター

かんべ・いくと/1988年、東京都生まれ。上智大学文学部哲学科卒業後、記者枠で一般社団法人共同通信社に入社。福岡支社、札幌支社、山形支局で勤務し、東日本大震災関連報道などに取り組む。2018年から2023年まで、朝日新聞社のウェブメディア「withnews」にて記者・編集者の職務を担い、宗教や障害、オタク文化、自己啓発本といったテーマについて取材。「人間が生きるための糧とは何か」との問題意識を持ち、記事を執筆した。その後もライフワークとしてライター活動を続けている。カレーとうさぎが好き。(DIAMOND ONLINEより)
近著に、『うさんくさい「啓発」の言葉 人”財”って誰のことですか? 』(朝日新書、2024年)。

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