生徒の活動レポート

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「世界史は化学でできている」講座を開講しました。 2024年08月21日

 夏期講座第2弾をお届けします。
 7月29日(月)、30日(火)の2日間、世界史と理科の教員によるコラボ講座「世界史は化学でできている」が行われました。この講座は初めての試みで、化学の学問の進歩と成果がどのように私たちの歴史に影響を与えてきたのか、を学ぶ講座として開講されました。

 1日目のテーマは「金属との出会い」です。
 現代社会で、金属はどのように活用されているのかをまず考え、その後、合金「青銅」を作りました。また、銅板を亜鉛でメッキし銀色に変化させ、さらにそれをバーナーで加熱して、黄銅という合金にし、金色に変化させる実験を行いました。生徒たちは、みるみる変わる色の変化に感嘆の声をあげていました。その後、金属の登場によって世界の歴史がどのように変化していったのか、日本と金属の歴史はどうだったのか考えながら、学んでいきました。
 2日目は「繊維の影響力」です。
 最初に、繊維製品の全材料にはどのようなものがあるのか、自分たちが持っている衣類などを参考に考えました。綿、麻、羊毛、ポリエステルなどさまざまな繊維があることを実感した後、実際に再生繊維の銅アンモニアレーヨンや合成繊維の66ナイロンを合成しました。液体を混ぜることで糸ができていく様子に生徒は驚いていました。社会では、1882年と1897年の日本の輸出入品のグラフを比較し、生糸や綿糸、綿花、織物の動きの違いやなぜそのような変化が起きたのかを考えました。

 生徒たちは講座を通じて、化学と歴史という違う分野でありながら、こんなにも密接に関係していたのかを体感し、化学や歴史の学問の魅力に興味を持ったようでした。

講座を受講した生徒の声をお届けします。

☆理科の実験では、みんなで楽しく理屈を知ることができました。言葉で「こうするとこうなる」と聞いても理解はせずすぐに頭から抜けてしまうので、実験によって自分で体験し、自分で成功や失敗した理由を考えられたのが良かったです。社会の授業では、身近な便利がどうやってできたのかがわかり、「あ~!」が多い楽しい授業でした。今回の講座をとったことにより、世界史は化学でできていることが身をもってわかりました。

☆今まで化学と歴史は全く違う教科だと思っていたけれど、2日間この講座を受けて違う教科ではあるけれど、つながっていて化学と歴史どちらかだとわからないことが多いことがわかりました。どちらかを単体で学ぶことよりも理解ができたり、頭に残ったり興味を持つことができました。

☆金属や繊維など、人類の発見は生活を豊かにした一方で、それをめぐって争いが起きてしまうこともあることがわかりました。普段の歴史の授業で、輸出品や輸入品のグラフが載っているのはよく見かけるけれど、その貿易品の種類を中心に歴史を考えたことがなかったので、それも面白いと思いました。貿易品は歴史を良く表していると思いました。実験で体験してから学ぶと、興味を持つこともできるから、いつもの化学と社会の授業より楽しかったです。

 同じ時期には、国語科と家庭科教員によるコラボ講座「紙からSDGsを学ぼう」も開講しました。この様子はまたお伝えします。このようなコラボ講座を受講できるのも、長期休暇中の魅力の1つです。生徒たちには実りある夏休みにしてほしいと願っています。

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