高校3年生が『檸檬』草稿を見学しました。 2021年09月28日
9月21日(火)、27日(月)から29日(水)に実践女子大学国文学科と中高国語科の連携により、大学が所蔵している梶井基次郎の『檸檬』の草稿が大学渋谷キャンパスの図書館で展示され、高校3年生が現代文の授業で見学をしました。
この見学会は、生徒たちが現代文の授業で『檸檬』を読む時期にあわせ、今回で3回目となる高大連携の取り組みです。各クラス少人数のチームにわかれて見学するなど、新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で実施となりました。
97年前に書かれたこの草稿は長らく所在不明となっていましたが、実践女子大学が2011年に古書店から購入しました。近代文学の名作『檸檬』誕生の経緯を物語る第一級の資料です。草稿には『檸檬』の後日談の構想が見られるほか、梶井が様々な表現を工夫して推敲を重ねた跡が随所に残されており、生徒たちは大変興味深く見学していました。また、授業で学んだ『檸檬』と草稿の内容とを比較し、現在の形になるまでの創作過程に思いをはせる生徒もおり、作家の息づかいを感じる貴重な体験となったようです。