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2023年度卒業生に寄せて(校長、理事長祝辞) 2024年03月03日

にほへ八島の外までも

 卒業生の皆さん、保護者の皆様、ご卒業を間近に控え、3年間の、また、6年間、本校での学校生活には沢山の想いがおありかと存じます。お嬢様が大きな節目を迎えられますことに、教職員を代表して心からお祝いを申し上げます。
 私は、皆さんが中学にそして高等学校に入学をされた時(2021年度)に、校長として着任いたしましたので、皆さんの中学時代、高等学校時代の3年間にはさまざまな想いが去来いたします。
 皆さんの中学、高等学校入学時は、新型コロナ感染症の蔓延状況が2年目に入った状況でした。皆さんの入学式も簡略化した形式で行わせていただきました。入学式後の4月25日には、東京都、大阪府、京都府、兵庫県に5月11日までの緊急事態宣言が発令される状況だったのです。ですから、入学式後の学校生活も、2021年度は様々な制約がかかりました。短縮授業、オンライン授業もありました、後期学期には、分散登校の措置もとりましたし、多くの学校行事も対面の密度を避けるために、中止を余儀なくされたり、規模を縮小したり、放送やオンラインで行いました。高1の修学旅行も、本来、ニュージーランド、シンガポール、沖縄から行き先を選択するものでしたが、行き先を国内のみに限定して実施しました。中学の運動会やときわ祭も保護者の皆様に直接ご覧いただけず、申し訳ないことでした。
 以上は、入学年次年度の状況ですが、皆さんは新型コロナ感染症がもたらす状況に負けていませんでした。一生懸命に準備していた行事の中止を告げざるを得ず、皆さんが涙を流す姿を見ることは辛いことでした。それでも、皆さんは直ぐに気持ちを切り替えて、前を向き、限られた状況、時間を工夫して、チームワークをもって精一杯、全ての物事に取り組んでくれました、そして少なからぬ成果をあげてくれたのです。その姿には感動がありました。皆さんから沢山の勇気をもらいました。 
 昨年度からは新型コロナ感染症による制限がほとんど無くなりましたし、今年度は、コロナ禍前の状況に戻っています。密な対面を前提とする学校行事の大切さを痛感しています。様々な体験、チャレンジから皆さんは多くの事を学んでくれました。新たな成果も沢山生まれました。
 今年度の皆さんの卒業式はフルバージョンになります。昨年度も在学生(2年生)の参列は出来たのですが、式歌を歌うことは出来ませんでした。今回は「告別の歌」(卒業学年)「送別の歌」(2年生)の式歌をはじめとする合唱が入るフルバージョンです。私も校長になって初めて経験することになります。完全な形での卒業式が、皆さんの卒業に間に合って、本当にうれしく思います。
 皆さんは、義務教育を終え高等学校への進学、あるいは高等教育期間への進学など、次のステージに向かっていきます。これまでのもそうであったように、しなやかに、そして力強く前進してくださると信じています。
 「にほへ八島の外までも」(日本だけでなく海外まで照らすほど美しく光り輝きなさい)、この下田先生作詞の校歌の最終句を高らかに歌いあげてください。

2024年3月 3日
実践女子学園高等学校
校長 湯浅茂雄

卒業に寄せて

 卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。実践女子学園を代表してお祝い申し上げます。白いリボンの真新しい制服を着た入学式の日から6年間(3年間)、学校生活でたくさんのことを学び、経験を積み、一回り大きく成長して、学び舎からの巣立ちの日を迎えました。
 在学中に体験したことは、勉強、課外活動、友人関係、ときわ祭を始めとする学校行事など、とても語りつくせない多くのことがあったと思います。加えて、本年度卒業する皆さんが体験したことは、コロナ禍での特別な経験でした。オンラインでの教育や黙食、マスクなど、これまで経験したことのない環境の中での学校生活でした。対面でのコミュニケーションが減少し、白い歯がこぼれる笑顔を見る機会も減りましたが、一方で、制約された環境の中でも、前向きに日々向き合う皆さんの姿に感心させられました。
 私の50年余の社会経験や体験を顧みても、自分の力ではくいとめることが困難な、社会全体を巻き込む出来事が、繰り返しやってきたように思います。最近では、15年前のリーマンショック、地震・台風などの自然災害、そして100年に一度と言われる今般のパンデミックが挙げられます。
 困難な環境の中で、日々と向きあうのは本当に大変でしたが、日常の大切さ、危機への備えなどに気持ちを向ける期間でもありました。皆さんがいつかこの期間を振り返る時に、ここから学んだことを肯定的に活かして、人として大きく成長し、豊かな人生を送ってほしいと思います。

 保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。感慨もひとしおかと思います。人が成長する上で、最も大切と言われる6年間(3年間)、お子様を本学園にお預けいただきありがとうございました。コロナ禍の困難な時期とも重なりましたが、教師、友人との関係を通して、かけがえのない経験をされたことと思います。この経験を活かし、これから大きく成長していってほしいと願っています。
 最後に、保護者の皆様のこれまでのご支援に感謝するとともに、お子様の輝かしい未来をお祈りして、お祝いの言葉といたします。
 ご卒業、誠におめでとうございます。

2024年3月 3日
学校法人 実践女子学園
理事長 山本章正

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