2026年度入学に寄せて(校長、理事長祝辞) 2026年04月08日
入学に寄せて
本日は、皆さんの入学式を祝ってくれているかのように、満開の桜が残り、校内が桜色に染まっています。
まさに春爛漫のこの良き日に、ご来賓並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、かくも盛大に、令和八年度実践女子学園中学校の入学式を挙行できますことは、本校教職員が等しく喜びとするところでございます。
只今、二六二名の皆さんに入学を許可いたしました。
二六二名の新入生の皆さん、改めまして、ご入学おめでとうございます。
皆さんをお迎えすべく、教職員一同、心を一つにして、準備を進めてまいりました。
本日は、学園創立以来一二七回目の入学式です。
教職員を代表いたしまして、実践へようこそと申し上げます。
また本日、ご臨席をいただきました保護者の皆様、ご親族の皆様、お嬢のご入学、まことにおめでとうございます。
心からお祝いを申し上げます。
本校は、一八九九年(明治三十二年)、近代女子教育の先駆者であった下田歌子によって創立されました。
女性の社会的地位がほとんど問題とされなかった時代において、いち早く女性の地位向上を目指し、その基礎が女子教育にあることを確信していたのが校祖下田歌子でした。
教育により、女性の品格を高め、さらに実践的な学業を授けることで自立の基礎とし、社会に貢献できる人材を育成しようとしたのです。
以来、本校は一貫して、堅実にして質素、しかも品格ある女性の育成を目指し、また、この教育理念を持つことを誇りとして、社会で活躍する多くの人材を世に送り出してきました。
これまで送り出した卒業生は、学園全体で一七万人を超えています。
下田歌子先生は、現在の岐阜県恵那市岩村というところで生まれましたが、明治四年十六歳の時に、はじめてふるさとを離れて、東京を生活の拠点としました。
ふるさとに別れを告げる時に詠んだのが「綾錦の歌」です。
その歌は、
綾錦着て帰らずば三国山
またふたたびは越えじとぞ思ふ
というものです。
歌の中の「三国山」はふるさとと東京方向をへだてる山です。
綾錦着て帰らずば三国山
またふたたびは越えじとぞ思ふ
志を遂げることができないのなら、私は二度とふるさとに戻るつもりはないという決意の歌でした。
この志とは、富や名声といった、個人的な立身出世の思いではありません。
社会に貢献し、その中で自己の実現を図ろうとしていました。この二十八年後に本校を創立することになります。
十六歳の少女は高い志を抱いておりました。
若き女性の高き志、これが本校の原点です。
創立者は生涯に多くの言葉を残していますが、本日の入学式にあたり、その一つを紹介したいと思います。
本校の教育方針に深く関わることばであり、女性の生き方を諭された次のような言葉です。
揺籃を揺るがすの手はもってよく天下を動かす
という言葉です。
揺籃とは揺りかごのことです。
揺りかごを揺する手は母の手であり、女性の手です。
現代では、揺りかごを揺する手に男女の差はありませんが、そのような愛情に満ちた手が、社会を変え,世界を変えることが出来るのだというメッセージです。
皆さんも是非この気概持って、本校で多くのことを学んでいただき、生涯の財産を築いていただきたいと思います。
現代、女性の社会的な活躍がより一層求められています。
社会を支え、発展させる女性を世に送り出すことは本校の責務であり、みなさんに強い期待を抱いております。
皆さんは、私たちの未来への希望です。
また、校祖は教職員に「父母がその愛児に臨むの心をもって生徒の対すべし」という言葉を残しています。
生徒を我が子のように大切にしました。
教育の理念とともに、生徒一人一人を大切にするという伝統も教職員の間に脈々と受け継がれています。
本校は長い伝統により培ったすべての環境をかけて、皆さんを支援し、大切にしていきます。
高い目標をもって、安心して学んでください。
学業を中心に、それだけでなく、いろいろな物事にチャレンジしてください。
多くの友達と語り合い、生涯の友達、生涯の先生に出会ってください。
そうすれば、みなさんはいつか、いままで気がつかなかった自分を発見していることでしょう。
私たちは、みなさんが有意義な学びの生活を送るためのあらゆる支援や、そのための努力を惜しみません。
最後になりますが、保護者の皆様、本日より六年間、責任をもって、お嬢様を、大切にお預かりいたします。
六年間を本校でのびのびと過ごされ、大きく成長されることを全力でお支えすることをお誓い申し上げます。
2026年4月 7日
実践女子学園中学校
校長 湯浅茂雄
実践女子学園にようこそ
新入生の皆様、並びに保護者の皆様、実践女子学園中学校へのご入学、誠におめでとうございます。
また、多くの選択肢がある中から、実践女子学園中学校をお選びいただき、ありがとうございます。
実践女子学園は、近代女子教育の先駆者である下田歌子の「女性が社会を変える、世界を変える」という建学の精神のもと、1899年に創立されました。
伝統を大切にしながらも、時代の変化を踏まえた改革を進め、より良い教育の実現を目指しています。
本校では、学問や教養を身につけるだけでなく、それを応用し活用すること、すなわち「実践」することを信条としています。
この理念を実現するための「実践の学び 3つの柱」として、「探究教育」「感性表現教育」「グローバル教育」を掲げ、特色ある取り組みを行っています。
また、本校は2022年11月にユネスコの理念を実践するための国際的な学校ネットワーク加盟校である「ユネスコスクール」に認定されていますユネスコスクール加盟校として、探究教育の柱である「未来デザイン」という授業を中心に、『持続可能な開発のための教育(ESD)』を推進しています。
こうした学びの環境は、皆さんが自分らしく成長していくための大きな支えとなるはずです。
本校での学びを積極的に吸収し、自らの成長へとつなげてください。
また、本校には、大学・大学院も併設されています。
課外活動等での大学生と高校生の交流や、大学の授業を受ける機会など、皆様の視野を広げ将来を具体的にイメージしやすい環境が整っています。
こうした学びの環境をさらに充実させることで、皆様がしなやかでたくましく生きていける女性へと成長できるよう、私たち実践女子学園も変革を続け、多様な学びの機会を提供し続けてまいります。
今年ご入学された皆様が社会へ羽ばたく頃には、本学園の建学の精神である「女性が社会を変える、世界を変える」という言葉が、ごく当たり前のものとなっているかもしれません。
そのような社会の中で、自ら機会をつかみ、「実践」していける人材へと成長されることを期待しています。
中学・高校という大切な時期に、自分自身と向き合い、また多くの経験を積みながら多くの友人と触れ合い、かけがえのない時間を過ごしてほしいと考えています。
新しい学園⽣活が、皆様にとって充実したものとなり、夢に向かって進む⼀歩となることを⼼から願い、お祝いの言葉といたします。
2026年4月 7日
学校法人 実践女子学園
理事長 木島葉子









