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新年にあたって 2025年01月10日

新年にあたって

(1月10日に行われた中高の朝礼での言葉をお届けします。)

 中学校、高等学校、全校の皆さんおはようございます。
そして、新年明けましておめでとうございます。皆さんにとって新年が穏やかな一年であり、良いことが沢山ある一年になるように祈っています。

 本日は、二十日ぶりの全体登校日でしたので、先ほどまで、西門のところで皆さんを久しぶりにお迎えし、皆さんが元気に登校する姿に接して安心しました。うれしく思います。
冬休みはどうでしたか?お正月は、ご家族に皆さんと楽しく過ごされましたか?

 今年は巳年です。十干十二支の干支(えと)では「乙巳(きのとみ)」に当たる年です。この乙巳の年は「努力を重ねて、物事を安定させていく」という意味合いを持つとされ、そこから、多くの人にとって「成長と結実の年」となるとも言われています。
ですから、皆さんもその年にあやかって、着実に努力を積み重ねて、成果を得られる年にして欲しいと思います。
また、努力を積み重ねるには、何のためにという目標とその計画が必要ですよね。「一年の計は元旦にあり」といいます。年初にあたって、一つでもいいので、建設的な目標を定めて、これだけはこうしてやり遂げるという計画を立ててください。
 特に高三の皆さんは、これから三月までに受験の本番を控えている方が少なくありません。受験日が迫ってきていますが、受験のその日まで、必要とされる力を伸ばすことが出来ます。一日一日を大切にして、皆さんが望む結果を得てくださることを期待しています。最後まで頑張ってください。応援しています。
 それから、頑張るには健康である必要があります。冬休みにはいる時にも申し上げましたが、インフルエンザが今益々猛威を振るっています。学校生活、学業、受験に影響の無いように、最大限の注意をはらって、感染防止に取り組んでください。

 本日も強い寒波が到来しています。寒い時期ですが、お正月を新春というように、すでに春の兆しが到来しています。春の兆しを感じたり、見つけたりする余裕も是非もってくださいね。たとえば、私が4年前に西門プロムナードの先頭付近に植えたクロッカスも、こんな寒い中でも、もう芽を出しています。まさに、校祖下田歌子先生の「春草」の歌が思い出されます。

黒土を もたぐる草に 新しき 力も見えて 春は嬉しも

の歌です。冬ごもりから溶けて、春の到来の予感を喜ぶ、素敵な歌です。登下校時や休み時間に黒土をもたげている芽を見つけてみてください。下田先生の胸像の両脇の梅の花芽もふっくらとしてきましたよ。同じく下田先生の「冬ごもり」の歌が思い出されるところです。


冬籠もり 春待つ花の 枝見れば めぐみの露を 含むなりけり

という歌です。「ふふむ」は「花や葉が膨らんで、まだ開かないでいる」ことを言います。万葉集の言葉です。下田先生らしい言葉選びだと思います。この二種は、高等学校の皆さんは、桃夭館の各階に、春と冬の歌として、窓ガラスに書かれているので知っていますよね。春が待ち遠しいです。
それでは、皆さん協力して、これからの一年を充実した学校生活にしていってください。

良い一年でありますように。お話は、以上です。

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