校長室の窓から

トップ > 校長室の窓から > 2021年度 > 校長室の窓から「新しき力」

校長室の窓から「新しき力」 2022年01月17日

(新年最初の中学校講話をお届けします。)

 中学校の皆さん、おはようございます。
 新年になってから、2週間とちょっとが経ちましたが、中学生の皆さんだけに向けてのお話は、今日が新年最初になります。ですので、少し改まった、大切なお話をしたいと思います。
 それは皆さんに、是非、目指して欲しい心がけや、生活態度についてです。このことについては、『生徒手帳』の最初に「本校教育方針」として記されています。それは皆さんもよくご存じだと思います。

  堅実にして質素、しかも品格ある女性の育成をもって教育方針とする。
これがため、生徒は
  良識を養い、実践を尚び、責任を重んずることを日常の心がけとする。

というものでしたね。この言葉を、新しい年の初めに、改めて強く意識して欲しいのです。「1年の計は元旦にあり」という言葉があるように、年のはじめの過ごし方が、その1年のありかたを左右するからです。

 本校の教育方針の内容や言葉について、私の言葉を添えて、具体的に説明してみたいと思います。

「堅実にして質素」とは、人がやっているからとか、言っているからといって、簡単に左右されたりせずに、また、世の中の風潮にすぐに染まったり、必要以上に派手になったりせずに、自分が出来ること、信じていることを着実に積み重ねていく様子です。それが「堅実にして質素」なのです。
 また、「品格ある」様子とは、自分が出来ることや、信じていることを着実につみ重ねていくことで、自然に、にじみ出て、人に伝わっていく、上品な人柄のことです。
 そのような人になるためには、「良識を養う」こと、これは教科を真剣に学ぶことはもちろんですが、委員会活動や部活動などに精一杯、取り組んだ経験も「良識」を養うことになります。学んだこと、身につけたことは「実践」してこそ意味があり、社会に貢献することが出来ます。そして「実践」することには必ず「責任」が伴うことも知っておきましょう。これらのことを心がけて生活することは、皆さんを豊かにし、誰からも一目を置かれる人になるでしょう。皆さんには、是非、そうなって欲しいのです。
 私の説明を参考にして、もう一度、生徒手帳の「本校教育方針」を読み返し、自分に即して理解して、これからの学校生活に活かしてください。

 最後に、みなさんに報告です。お花のことです。昨年の11月に、お花の少ない時期に校庭の花壇を彩って欲しいと思い、クロッカスの球根を30個、植えてみました。場所は、西門を入って正面の、中学生と高校生が校舎に入るために分かれるとこから始まる花壇の先頭部分です。こんなに寒いのに、黒い土を盛り上げて、芽を出し始めていました。開花はまだまだ先です。2月中に開花するかも知れません。本校の土に合うかどうか不安でしたので、芽が出ていることに最近気づいて感激しました。それで皆さんに報告したかったのです。
 まさに、校祖下田歌子先生の「春草」の歌が思い出されます。

黒土を もたぐる草に 新しき 力も見えて 春は嬉しも

 冬ごもりから溶けて、春の到来の予感を喜ぶ、素敵な歌です。

 30個の球根が全て花を付ける様子を想像しています。皆さんにも見守ってほしいのです。まずは、今日の休み時間や、下校時にでも、黒土をもたげている芽を見つけてください。

ページトップへ